2015年7月28日火曜日

ヒメユリと五段城





愛媛県と高知県境に広がる四国カルストの雄大な景色は、何度訪ねても心地良い。




標高約1400mの石灰石の台地が、東西に25㎞広がっている。




その中でもお花畑の広がる、7月のこの時期が一番良い。




谷を埋め尽くすハンカイソウ、そこにはアサギマダラが旅の途中に寄り、各種のチョウが訪ね来る。



カラスアゲハ



カキラン



ササユリ




草原に足を踏み入れると、いろんな山野草が目を楽しませてくれるが、中でも一番のお気に入りはヒメユリ。




小振りで清楚なこの花は草原の中にぽつりぽつりと咲いている。




以前は大野ヶ原でもたくさん見られたらしいが数が減ってしまい、今では天狗高原と姫鶴平の中間に位置する、五段城周辺が容易く見ることの出来る唯一の場所になってしまった。













来年、再来年とまた花を咲かせて楽しませてくれることを切に願い、山をあとにした。





2015年7月20日月曜日

樫谷棚田Ⅱ





自宅の前に聳える標高970.5mの壺神山の中腹にある樫谷集落は、自宅から25分程の小さな集落、標高は520m。
青々とした棚田の風景を見たくちょこっと車を走らせた。




前回訪ねたのは収穫の時期、比較すれば・・・
何も変わっていない。




中学の同級だったS君が保存会の会長を務め、この景観を守っている。




朝夕の冷え込みは厳しく、温度差が激しいため、良質のとても美味しい棚田米が獲れる。










この200枚の田と共に生活が営まれている。




ずっと守って欲しい景色。口で言うのは容易いが・・・




庭に珍客が訪れた。




光の加減によって青くも緑にも光る美しい蝶。




ミヤマカラスアゲハと言うらしい。




ようこそ、ようこそ。 またおいで。


2015年6月20日土曜日

森林浴・小田深山





休日、何の予定もない時、ふらりと出掛けられるのが小田深山渓谷。
自宅から車で1時間30分、滑床や皿ヶ嶺へも同じ時間で行くことができるが、気軽さという点ではここに勝るものはない。




山は深く、水量が豊富、遊歩道が整備されているので1㎞、2㎞、4㎞とその日の体調や気分で散策できる。




渓谷への起点には、食事や宿泊の出来る小田深山荘があるので、安心でもある。










自然の釣り堀となっている深山荘前では、悠然と泳ぐヤマメが目を楽しませてくれる。
以前には2㎞下流をベースに渓流釣りにはまっていた。
細い竿先にくる魚神は海釣りの醍醐味とは別次元、昼時には水に冷やしていたビールで食事をとる。




ここでは、いろいろな野鳥を間近で見ることが出来る。
カケスの鳴きに声はどきっとするが、よく見るととても美しい鳥。







深山荘でたらいうどんを注文し、出てくる間、窓辺に座り鳥を待つ。




この日はヤマガラが終始顔を見せてくれた。




山野草の種類も豊富、季節ごとの花模様を見せてくれる。
この日はタツナミソウが咲き始めていた。







赤い岩肌が露呈しており、珍しいので撮ってみたが、深山七不思議には入っていないらしい。







川の真中にある洞のある大樹もしかり。
心の健康の為には、手軽な森林浴が一番の処方かもしれない。 





すれ違う子泣き爺や山女魚釣る


2015年5月23日土曜日

アサギマダラと姫島





GWの代休を利用し大分へ、以前から行きたかった場所を訪ねた。
まずは豊後大野の稲積水中鍾乳洞、文字通り水中に繰り広げられた大自然の造形美。
鍾乳石の発達が始まったのは30万年前、そして8万年前の阿蘇山の大噴火によって完全に水没したらしい。




そして国東へ、鬼の築いたという石段を登ると現れる岩に刻まれた大いなる御仏。







新緑の中の熊野磨崖仏は左に不動明王像、右に大日如来像。
鎌倉時代以前、藤原末期の造立と推定されている。







田染荘は中世荘園集落が残っている場所、田植えが終わればもっと美しい景色が見られる。今は蛍が楽しめるらしい。





真木大堂の牛に乗った大威徳明王像を見た後、国宝の富貴寺大堂へ。
現存する九州最古の木造建築物は、建物のみならず内部の壁画も垂涎もの。




川中不動は恐い尊顔、よく見ると可愛い。




4月24日にオープンした、大分県立美術館OPAMへも行って来た。
ピカソやモネ、ミロ、ダリだけでなく日本の名画、ロダンまでも、時間がまったく足りない。




フェリーが着いて最初に南へ向かい、佐伯寿司を堪能してから今回の旅は始まる。




今回の一番の目的は姫島へアサギマダラを見に行くこと。
伊美港から姫島村営フェリーで20分。
東西7㌔南北4㌔の小さい島だが、姫島七不思議など見所はたくさん。




観音崎の千人堂は黒曜石の断崖の上に立つ。
古代の石器の材料として、西日本一帯と交易が行われていたことに驚く。




唐草瓦のような模様が連なった地層が露頭している場所も何箇所か見られる。




島の東の姫島灯台は明治37年に建てられた。
小さいが存在感のあるかわいい灯台。



ハートの切り株




島から眺める国東半島が美しい。




目的のアサギマダラは5月上旬から6月上旬にかけて、この島に自生するスナビキソウの蜜を求めて南の地から飛来し休息の後、北の地へ飛び立つ。
最大2000キロを旅する渡りの蝶は、この島で栄養を蓄える。




この時期一番見ることができるのがみつけ海岸、この日は200頭が見られた。




数年前まではたくさんの蝶が来るのを、島の人達は気味が悪いと考えていたようだ。
2000頭の乱舞が見られたらしい。







宿泊したペンションの前の白ブロッサムのお花畑にもたくさんのアサギマダラ。
みつけ海岸だけでなく蝶はいたるところで見ることができる。
どのくらいの数のアサギマダラがいるのだろう。




マーキングをしている青年と話をした、彼は北海道からやって来ているらしい。




訪ねた一週間後の今日のみつけ海岸には、1000頭が乱舞しているらしい。
姫島カレイや姫島車エビなど美味しいものもたくさん、また訪れようと思う。




本日の温泉 拍子水温泉