2021年9月27日月曜日

屋久島・木の精





句集『木の精』上梓に合わせて、「はいくらぶ」動画に屋久島を編集して頂きました。
句集はこの山行からイメージを広げました。



創風社出版のHPにも掲載して頂きました。





鹿鳴いて森は太古の湿り帯ぶ

しかないて もりはたいこの しめりおぶ





隼にブロッケンの環二度裂かる

はやぶさに ぶろっけんのわ にどさかる





朝な夕な縄文杉は霧を吐く

あさなゆうな じょうもんすぎは きりをはく





かの歌は木の精ましら酒匂う

かのうたは くくのち ましらざけにおう


 

2021年9月19日日曜日

木の精・KUKUNOTI





初句集『木の精・KUKUNOTI』を上梓しました。
自然詠が中心ですが、戦争や平和、西日本豪雨など身近なものも詠んでいます。

創風社出版 http://www.soufusha.jp/ からの発売です。




出版に合わせて、写真&俳句展を大洲のトゥデイズギャラリーで開催します。
見に来て頂ければ幸いです。







輿入れの狐に続く蝶千頭

こしいれの きつねにつづく ちょうせんとう





鳥どちの恐るるものに春の玻璃

とりどちの おそるるものに はるもはり





鹿の声屋久杉の声星の声

しかのこえ やくすぎのこえ ほしのこえ

 


2021年8月16日月曜日

軍艦島の秋


 


中原久遠さんの「はいくらぶ」の動画に「軍艦島の秋」を編集して頂きました。

以前アップした長崎・軍艦島の写真と共に俳句を紹介しています。










飛魚の滑空いろは丸見しか

とびうおのかっくう いろはまるみしか







秋風やリヤカー幅の島の道

あきかぜや リヤカーはばの しまのみち






リュウグウノツカイ月吐き打ち上がる

リュグウノツカイ つきはき うちあがる






虫すだく天動説の夜なりけり

むしすだく てんどうせつの よなりけり



2021年8月1日日曜日

2021 笹倉湿原 夏





石鎚山中の標高1410m地点に、ひっそりとたたずむ神の庭・笹倉湿原。
十年近く前から季節ごとに度々訪ねているが、真夏の訪問は初めてかもしれない。
森の中を延々と登る道、直射日光による疲労は少ないが、汗は半端なく落ち続ける。
それがとても心地いい。
 



今回のメンバーはbumisan,monsan,tomosan。
女性二人の疲労を心配していたが、蜜柑農家で普段から炎天の中を作業に勤しんでいる、彼女達の体力は大したもの。
往復とも予定より随分と早い山行となった。 










苔むした登山道は急坂ではあるが、山毛欅や樅、姫沙羅の大木が次々現れ変化に富んでいる。
アカガエルやザトウムシなどの小さな者たち、野鳥もまた歓迎してくれる。




少し登山道から外れた場所にある、秘密の山毛欅の洞に今回も立ち寄った。










トトロの洞の中から見上げる空は異次元。
そして猪の住処を越してゆく藪漕ぎは、アウトドアの醍醐味かもしれない。










水の溜まっていない笹倉湿原は少し残念ではあったが、これが真夏の神の庭の姿。




近年マスコミ等に取り上げられ、訪れる人が増えた為か、湿原を覆うウマスギゴケが確実に減り、神の庭の消滅が急速に進んでいる。
人間と自然の共生はなかなか。



 

はんざきを探る山中にて珈琲

はんざきをさぐるさんちゅうにてこーひー



2021年7月27日火曜日

2021 天狗高原




カキラン


オリンピック中だろうが、コロナ禍だろうが、天狗高原の花たちは違わずに可憐な姿を見せてくれる。



ハバヤマボクチ



ウツボグサ






ヒメユリ



ツリガネニンジン



ヒヨドリバナ



ハンカイソウ




なかでも石灰石の点在するカルストの草原の中に、ぽつんぽつんと姿をみせてくれるヒメユリを探しながら、一帯をくまなく歩くのがこの時期の楽しみ。










そして辺り一面を埋め尽くす、ハンカイソウの群生の圧巻の風景。







少し車を走らせれば、四季をとおして山野草を楽しめる場所が、近くにあるのは幸せなことだと思う。



 


樊噲草盛りや並ぶ牛の尻

はんかいそうざかりやならぶうしのしり


2021年7月5日月曜日

ピザ窯がやって来た





句友のキリコさんのギャラリーが堤防工事にかかり、ピザ窯の置き場所がなくなるとのことで、我が家にやってくることになった。




このピザ窯は、森のさかなで有名な彫刻家の故藤部吉人さんが、最後に作製されたポンペイ時代のパン窯形式の美しい作品。




うちにも藤部さんの梟がいる。




重機でトラックに載せ、我が家迄約8キロ、慎重に運んで貰います。






我が家に到着後、庭の片隅に仮置き。




ここで問題発生、クレーンが届かない。
地上から運ぶ方法で石屋さんに機械を借りれないか聞くも、1トンが限度。
重さは1.6トン、最大の重機を回して貰うことになった。










窯は屋根を越え、家と倉庫の間をそろりそろりと降りて来ます。











中庭に鎮座したピザ窯は、違和感なく溶け込みました。

やはりプロの技術は凄いです。






我が庭の捩花左巻きばかり

わがにわのねぢばなひだりまきばかり