2018年3月12日月曜日

残雪の森-猿越山-





雪の季節に再びあの森に入りたいと思っていたが、今年の雪は半端なく躊躇していた。
まだまだ雪はかなり残っているだろうが、自転車と歩きを組み合わせれば何とかなるだろうと、吾川スカイパークまで来てみたら雪がない。




行ける所まで行って自転車に乗ろうと考えていたら、中津明神山頂まで3㎞付近まで来てしまった。
今回はウォーキングが目的、自転車はやめて歩くことにする。




道路は雪が残り凍っていたが、アイゼンなしで何とか歩ける。
山頂まで残り500m付近で雪に道は塞がれたが、登山道は日当たりが良いのか雪がない。
一気に標高1541mの中津明神山へ。
下界から見上げた時、山頂付近は雲の中だったが、やはり雲は晴れない。
当然誰もいない。




目的の猿越山へ、天空の林道を下る。
半分は雪の上だが、半分は雪がない。
雪の上に足跡がないので、随分と人は通っていないのだろう。
もしもここで倒れたらと気になって、seiに電話を入れ居場所を伝えた。




目の前に予定にはなかった樹氷の森が現れた。
テンションが一気にあがる。




雲は少しづつ流れ、たまに光が差し込む。




光を待つ間も至福の時間だ。




林道から登山道へ入る。
振り向くと中津明神山の雲はすっかり晴れていた。




目指す猿越山への道は雪に覆われていたが、勾配がないのでアイゼンを装着することなしにスイスイと歩ける。













山頂からの景色はどの季節でも期待を裏切ることはない。
が、もう少し雪があればと贅沢なことを思う。




大きい粒の樹氷がぱらぱらと降って来る場所があった。
急いでとおり抜けようとしたが、帽子を被り直しカメラを向けた。










三時間たっぷりと春の山を歩いた。
今回も誰とも合わず森を独り占め。





炭酸の弾ける如く樹氷鳴る

たんさんのはじけるごとくじゅひょうなる


2018年3月4日日曜日

セリバオウレン





毎年楽しみにしている、西予市野村の桂川渓谷のセリバオウレンが今年も咲き誇っていた。










小さい花だが、花弁の形や色が多様で見飽きない。










撮った写真を整理するのも楽しい花だ。








少年に戻る弥生の草まみれ

しょうねんにもどるやよいのくさまみれ


2018年2月25日日曜日

夕日





昨日は1月に相次いで亡くなった、母方の伯父と伯母の49日の法要。
昨年末には父方の伯父が亡くなり、近所に住む方も急に亡くなった。
そういう年回りなのだろう。











父もまた桵芽好みし上戸たり

ちちもまたたらめこのみしじょうごたり



2018年2月14日水曜日

鹿児島





志布志に住む、四十年来の友人との旅行のはずだったが、出発前日に急な病で行けなくなったとの連絡。
宿はそのまま残してもらって出発することにした。



霧島神宮




彼が立ててくれていた予定とは、全く違った展開になってしまったが、それも旅の面白さなのかもしれない。






 桜島




維新ふるさと館で流れていた手鞠唄・・・

一かけ 二かけ 三かけて 四かけて 五かけて 橋をかけ 橋の欄干 手を腰に
はるか彼方を 眺むれば 十七八の 姉さんが 花と線香を 手に持って
もしもし姉さん どこ行くの 私は九州 鹿児島の 西郷隆盛 娘です
明治十年の 戦役に 切腹なさった 父上の お墓詣りに 参ります
お墓の前には 魂が ふうわりふわりと ジャンケンポン

初めて聞いた唄だったが、妻は小学生の頃、この唄で手鞠をして遊んでいたらしい。






知覧武家屋敷



池田湖と開聞岳






二重鳥居の諏訪神社







根占-山川フェリーの欠航、南の鹿児島での思わぬ雪による高速の通行止、最後まで予定はどんどん変わっていった。
だから旅は愉快なのかもしれない。



雄川の滝





西郷どんや妻口遊む手鞠唄

せごどんやつまくちずさむてまりうた


2018年2月5日月曜日

白猪の滝・滑川渓谷





松山近郊の東温市には、ちょこっと散歩がてらに行くことの出来る、見事な氷瀑がある。




アイゼンを用意していれば、駐車場からものの15分の白猪の滝。




見事な凍滝となっていたが、遊歩道は完全に凍結している。
訪れる人達は殆どが普通の靴、結構な坂道である。
藁を靴に結びつけている人もいるが、そのままで上って来る人の方が多い。
小さな子供連れの親子も多く、皆一様に滑らないように慎重に上って来る。
自分ならば、恐くて家族を連れて来れないだろう。










白猪の滝から車で20分ほどの場所にあるのが、滑川渓谷。




全長1㎞にも及ぶ、ナメラと呼ばれる美しい川床沿いを、アイゼンをつけてゆっくりと進む。




こちらは訪れる人もまばら、行き止まりの奥の滝まで15分ほど。













しばし幽玄の世界に身を浸す、なんて贅沢な時間。





笹鳴や舌に金平糖溶けて

ささなきやしたにこんぺいとうとけて