2012年8月29日水曜日

三嶺 -もののけの森-





H24.8.25 朝5:30に家を出る。目的地は、四国で最も自然を残す山と言われる徳島の三嶺。
メンバーは聖と川さんの3名。
内子IC~美馬IC経由で剣山の見残しへ。
前回食してとても美味かった爺さん手打ちの祖谷蕎麦が目当てだったが、店は閉まっていた。爺さんどうも体調を崩しているらしい。
二人が別の店でもいいから食べようと言うのでつき合ったが、味はほどほど。
そこから三嶺の登山口のある名頃までは15分程だが、道草のお陰で登山開始は10時20分。




名頃の登山口は駐車場も広く、トイレも水洗で申し分なし。
ここからの登山は、林道を40分程歩いてからの以前からある渓谷沿いのルートと、駐車場からすぐ登り出す新尾根ルートがあるようだが、今回は新尾根ルートから登り出す。
のっけからの急勾配であり、久し振りのしっかりとした山行、かなりきつく汗が噴き出す。
歩き出してすぐに鹿捕獲の為の檻に出くわす。
剣山と同じく、ニホンジカにより木や草が食べられ、森が壊れていっているらしい。




道沿いに山草は少ないが、たくさんの茸に出会う。










川さんは初めて実物のタマゴタケを見たそうで大感激。
40分で造林地帯を抜け、林道に出る。そこからすぐに登山道へ。




ここからも急勾配が続くが、尾根沿いの道になり風がとても心地良い。
また、ウラジロモミや山毛欅の原生林が広がり、しばし足を止め、樹林に見入る。







成る程、三嶺が四国一と評する人が多数なのも納得だ。




ダケモミの丘と言われる尾根まで、出発から約1時間40分。
結構ハードなコースだ。
登山道の両側には網が巡らされており、かつ一本一本の木に鹿に囓られないようにプラスチックのカバーが施されている。
これも現実。







100m以上の登山道の両側を埋め尽くして、カニコウモリが群生していた。




森を抜けると、熊笹の道と、石灰石のガレ場を歩く。
景が開け峡を距てて山々が見えてくるが、目的の三嶺はガスで見えない。







2時間50分で三嶺小屋に到着。13:00を過ぎていたのでここで昼食。
ここから三嶺山頂までは15分程。
熊笹の中を軽快に歩く。







奥が三嶺山頂。あいにく、ガスが出たり引いたりで絶景とまではいかなかった。




標高1893m、標高差は約970m。







三嶺小屋の向こうが塔の丸、そして剣山が・・・望めるはず。




もののけの森は、下山道のダケモミの丘を越えて、真っ直ぐの新尾根ルートに行かず、左下に降りる昔からの渓谷ルートにある。
鹿の警戒の鳴き声がすぐ近くから聞こえて来るが、姿は見えない。
急斜面を下るにつけ、苔むした世界が広がってきた。
二人から離れてその世界に入って行ったが、二人は先に進まず待っていてくれた。




三嶺で出会った花たち



ミヤマウズラ?


ツリガネニンジン


オタカラコウ


ホソバノヤマハハコ & タカネオトギリ


イブキトラノオ


シモツケソウ


シコクフウロ


シオガマギク

下山は16:40、案山子たちがご苦労さんと行ってくれているようだ。
帰りは祖谷、大歩危経由で22:20帰着。
ちと遠いが、いい山だ。




本日の温泉 大歩危温泉 

2012年8月27日月曜日

井上ハルカ サクソフォンリサイタル





八幡浜市文化会館ゆめみかん大ホールで行われた、井上ハルカ サクソフォンリサイタル ~パリからの便り~ に行って来ました。
俳友さちさんの娘さんの初リサイタルです。
6:00開場に合わせて行ったのですが、1階はほぼ満席。
夏井いつき組長はじめ、さえずり句会のメンバーや高知、新居浜、今治、松山、宇和島、愛南から句友たちもたくさん聴きに来てくれています。
話をしていなかった、会社の同僚や義弟の顔もありました。





クラッシックのサクソフォンのリサイタルは初めてでしたが、音色に聴き惚れました。
クラシックの曲だけでなく、ラップや井上陽水、中島みゆきの曲もあり、バラエティーに富んだプログラム。
ピアノの久保智史さんの演奏も素晴らしかった。
今村バレエ教室とのジョイントもあり、2時間たっぷりと楽しませて頂きました。




個人的には第二部の、バイオリンとピアノの為のソナタ イ長調の第1楽章~第4楽章の優しさと強さに感銘しました。
もっと聴いていたかった。
終了して、更紗さん、睦さんご夫婦と食事をしましたが、クラシックに造詣の深い酔々さんによると、バイオリンの曲をサクソフォンに置き換えるのは、とても難しいし、そのチャレンジ精神に拍手をしたいとのことでした。

リサイタルは大盛況、ブラボーの声がたくさん飛んでいました。
これからの活躍がとても楽しみです。




2012年8月20日月曜日

第15回俳句甲子園





俳句甲子園の全国大会が、今年も松山にて熱い戦いが繰り広げられました。
18日は大街道にて予選リーグ&決勝トーナメントの1回戦、2回戦が行われましたが、今年は残念ながら仕事。
やっと休みのとれた19日、コミセンでの敗者復活戦、準決勝、決勝を観戦してきました。




昨日の大街道で勝利したのは、松山東高校A、済美平成中等教育学校、開成高校Aの3校。
残り1つの席をかけて敗者復活戦が始まります。




33校の中から1校というシビアな敗者復活戦、兼題は「鹿」
1校づつ句を披講した後、審査員の先生の1分間の質疑に答えます。




隣席には宇和島東高校の宮下ご夫妻が座っておられ、緊張の時間が過ぎます。
1校に選ばれたのは、高田高校A(三重)でした。


鹿鳴いて休耕田の広がりぬ

気になった敗者復活戦句

漆黒の石のまほろば牝鹿かな     高田B
鹿の目や我はどの道選ぼうか     首里
立ちどまる雌鹿忘れられた傘      洛南A
祝祭の街に鹿居る真昼かな      愛光
アルバムは黙りっぱなし鹿の声    結城第二
山深く深く快るや月の鹿         宇和島東
馬鹿とだけ父に言われて夏果てる  熊本信愛






三島高校書道部のパフォーマンスが盛り上げてくれます。




準決勝1試合目は 済美平成 VS 松山東
観戦の楽しみは、各審査員の先生方の旗と採点。
審査も真剣でなければなりません。
わかりづらいですが、審査結果の写真を掲載します。
左より、阪西敦子、夏井いつき、長谷川櫂、中原道夫、筑紫磐井、高野ムツオ、有馬朗人、西村和子、鳥居真理子、星野高士、小澤みのる、田中亜美、高柳克弘(敬称略)の各審査員。




準決勝の兼題は「月」、先鋒戦 13:0で松山東勝利






次鋒戦 8:5で松山東勝利






中堅戦 7:6で済美平成勝利






副将戦 10:3で松山東勝利 松山東決勝進出




大将戦は旗のみの判定 7:6で松山東勝利 




準決勝2試合目は 開成A VS 高田A




先鋒戦 11:2で開成勝利






次鋒戦 12:1で開成勝利






中堅戦 8:5で開成勝利 開成決勝進出

開成高校のこの句は、頭で作った句なんだよな。
入出港の波程度では海月はひるがらないのだ。毎日見ているからね。
などと隣の笑松さんに語ったりする。
これも正統な俳句甲子園の楽しみ方。




 副将戦、大将戦は旗のみの判定 13:0で開成勝利




10:3で開成勝利




さあ、決勝戦は 松山東 VS 開成
ここ何年かの対戦は開成が勝利しています。




決勝の兼題は「日」、先鋒戦 7:6で開成勝利






次鋒戦 9:4で松山東勝利






 中堅戦 10:3で松山東勝利






 副将戦 9:4で松山東勝利 優勝決定です おめでとう。

今年の松山東はディベートが安定していた上に、格段に句がレベルアップしていました。






 大将戦は旗のみの判定 8:5で開成勝利




表彰式に続いて、今大会の全1260句より、入選句20句、審査員特別賞12人、優秀句10句、そして最優秀句の発表です。
応援していた宇和島東高校は3人が入選句、1人が優秀句、宮下樹君が審査員特別賞に輝き、全員が賞状を手にしました。
おめでとう。






優秀句10句は三島高校の書道部が短冊にしたためてくれました。




最優秀句は開成高校Aの佐藤君が獲得。

審査員の先生方の講評も素晴らしかった。
今年は全体に句のレベルがアップしていたとのこと。
夏井いつき組長の、この俳句甲子園を水面下で支えてくれているスタッフの方たちに「ありがとう」と声をかけて帰って下さいとの挨拶。
本当、心より感謝したい。




月眩しプールの底に触れてきて   開成高校A 佐藤雄志